想い


井原山田縁プロジェクトの目的


糸島市井原山のふもとにひろがる棚田。生い茂るスギやシイなどの木々。その間を流れる瑞梅寺川の清流。そこに息づく生き物たち。
さらには、この地に暮らす人々が代々受け継ぐ、自然を生かす農のワザ、山村での暮らしの知恵といった伝統文化。

これらは、まさに宝ものです。

先人達が守り続けてきてくれたこの「井原山の宝もの」を次の世代につなぐこと…これが井原山田縁プロジェクトの目的です。

 

 


つなぎ伝える役目


まちの人々が「プチ百姓」となり棚田を守るお手伝いをすることは、井原山の里山を支えると同時に、収穫したお米や大豆でまちの人々の暮らしも支えます。
また、まちの人々が山村の伝統文化を農作業や体験学習会などを通して学び、井原山の人々とともに次世代へと伝えることができます。

つまり「田んぼの縁」を通じて「まち」と「山村」をつなぎ、そのささえあう心をもって、「ご先祖さま」と「子どもたち」をつなぐ!というわけです。

〜私たちは「田んぼの縁」で地域と、そして時代をつなぎます〜
井原山田縁プロジェクトのスローガンです。

 

 

 


耕作放棄地ゼロを目指す


棚田はそれぞれの面積が狭く、形もいびつなものが多いため、作業効率が悪く生産性が低いとされています。しかも、お米は消費量が減っているため国によって生産調整がずっと続いています。

棚田がお米などの食べ物を作るだけの役割しか持たないのなら、平地の広い田んぼだけ残したほうがよいでしょう。

しかし棚田はそれ以外にも、重要な役割を持っています。

日本の川は急流が多く、大雨が降るとすぐに氾濫します。 棚田は降った雨をいったんたくわえ、地下にゆっくりと浸透させることにより、下流地域での洪水や水不足を防ぐ役割も果たしています。
また、棚田という形で人が常に手を入れることで、自然が荒れることなく美しい風景が保たれます。

私たちのご先祖さまたちが長い時間と労力をかけて作った、自然と折り合いをつけるための知恵の結晶、それが棚田なのです。

私たちは、井原山のすべての棚田や畑をきちんと活かして使い、耕作放棄地をゼロにすることを目指しています。